自費出版の契約で後悔しないために

今回のテーマは、
「自費出版は契約前に、しっかり考えましょう」
です。
どうしてこんなことを書くのかというと、ネットやSNSで「自費出版をやって後悔した」という声をたまに見かけるからです。
後悔した理由としては、「事前の話と違う」「在庫の山で家が圧迫された」「お金が多くかかった」といったあたりです。
数は決して多くはないんですよ。
でも、自費出版の契約をして後悔している人は確かに存在しています。
私は出版に長く関わってきた者として、心から「出版してよかった」と満足してほしいと思っています。
きっと多くの自費出版関係者が、同じように考えているでしょう。
では、どうすれば自費出版で後悔しないですむのか?
その対処法については、様々な情報サイトで「契約書をしっかり確認しましょう」とあります。
まったくもってその通りなのですが、もっと手前の段階で一度立ち止まってじっくり考えてほしいというのが、私の考え。
契約書を作る段階まで行ってしまうと、断りづらい人も多いからです。
100%納得したわけじゃないけど、「相手に申し訳ないから……」と契約してしまう。
ですから、立ち止まるのは、そのずっと前。
具体的には、良さげな出版社を見つけて、問い合わせや資料請求をしたこのとき。
このタイミングで、まずは一度、しっかり考えてほしいのです。

クマヤマ(編集者・作家)
キャリア20年超のベテラン編集者。作家としても小説を6冊刊行。
▶ クマヤマの詳しいプロフィール
「本当に自費出版したいのか?」3つの自問自答チェック
「自費出版を考えていまして」と、出版社にメールや電話をする前に、まずは次の3つを自分の心に聞いてみてください。
① 書きたいことや書きたい気持ち、本当にある?
出版するというのは「どうしても書きたいことがある」ということ。
その想いが、自分の心の中にあるのか?
② 原稿を書く時間は確保できる?
執筆時間を本当に捻出できるか。
そもそも、「忙しいから」と途中で投げ出さないか。
③ 自費出版以外の方法ではダメ?
SNS、note、Kindle出版、新人賞応募、小説サイトへの投稿……など。
表現する方法は他にもあるけど、自費出版ではないとダメ?
いかがでしょうか?
3つとも「×」の人は、まだ自費出版をするタイミングではないかもしれません。
本を1冊書くエネルギーと時間はありますか?
私、クマヤマはこのサイトの運営であり、自費出版の「星見書房」の編集者でもあります。
その私が、あえて立ち止まらせるようなことをなぜ言うのか。
皆さんには、自費出版を「心からやりたい」と思ってチャレンジしてほしいからです。
本を作ること、文章を書くこと、クリエイティブな活動をすることは本当に楽しいこと。だからこそ、心に少しでも引っかかること
ただ、知っておいてほしい現実もあります。
本を1冊書き上げるのはやりがいのある作業ですが、想像以上に大変だということ。
プロの小説家でさえ、書けなくて苦しくなることがあります。
アイディアが出ない。
知力と体力が底をついている。
理由はわからないが、とにかく書けない。
パソコンを開いても指が動かない。
そんなふうに、どうしても書けなくなってしまうときがあるんです。
私も編集者として、プロのライターさんや漫画家さんが「もう書けない」と言っているのを、何度も見てきました。
締め切りを過ぎているのに「ムリ、描けない」と言っている漫画家さんの家へ行き、原稿を手伝ったことが何回もあります。
ライターさんが原稿を投げ出して連絡が取れなくなり、何日も徹夜して書き上げたなんて経験は、一度や二度ではありません。
書くことのプロでさえ、書けなくなってしまうことがあるのです。
皆さんには仕事や家事、他の用事もありますよね。
その中でうまく時間をやりくりして、書き続けることができますでしょうか?
他に表現方法はあるけど、自費出版じゃないとダメですか?
あなたの文章を世に出したいのであれば、自費出版の他にも表現方法はいくつもあります。
紙の本という形にするなら、文学フリマ。
電子書籍で出版したい人はkindle出版。
noteやSNS、ブログで、読者さんの反応を見ながら書き続けるという方法もあります。
他にも「Youtube」などの動画メディアや、「Stand.fm」などの音声メディアで表現するのも良いでしょう。
表現するのに、これだけの選択肢がある時代です。
それでも「自分の書いた文章が本になると考えただけでワクワクする!」という人もいることでしょう。
その情熱やワクワク感は、本当に大事にしてほしいと思います。
もちろん、それをもって「自費出版をやっちゃいましょう!」というわけではありません。
コストや契約内容、自分の環境を含めて冷静な判断は絶対に必要です。
ですが、心躍る経験は人生において本当に大切なことだと私は思うのです。
そして、もうひとつ。
他の表現方法と自費出版を比較する上で、知っておいていただきたい特徴があります。
それは、「編集者がつく」ということです。
先ほど挙げたkindle出版やnote、SNS、ブログ、文学フリマなどは、編集者はつきません。
編集者は、あなたの作品をブラッシュアップさせるための存在。
書けなくなった作家や漫画家を鼓舞するのも編集者の役割だと書きましたが、その他にも率直な意見や提案をしてくれるのも編集者の役割です。
書けなくなってくじけそうなときに励ましてくれたり、自分には無い提案や意見をしてくれたり。
そんな「伴走者」と一緒に作品を作り上げていきたいなら、編集者のいる出版社に依頼するのが良いでしょう。
ちなみに、自費出版の会社の中には編集者がいないところもあります。
そのぶん、制作料金が安くなるというメリットがありますので、目的や予算に合わせて選ぶのが良いでしょう。
一人で自由に発信する道を選ぶのも、コストを最優先する道を選ぶのも、編集者と一緒に一冊を作り上げる道を選ぶのも、すべてはあなたの自由です。
ただ、どんな結論を出すにしても。
他者の意見やよけいな遠慮に流されず、一度立ち止まってじっくりと考えてみてほしいです。
創作活動の主役は、絶対的にあなた自身なのですから。
ご相談のある方は「クマヤマ直通フォーム」へ
「他社の見積もりを見てほしい」
「契約する前に、一度話を聞いてもらえますか」
「本当に自分に自費出版が向いているか、正直に教えてほしい」
困ったこと、わからないこと、聞きたいこと。
私、クマヤマになんでもご相談ください。
返事は100%します。(お望みの答えを必ず出せるとは明言できませんが)
本当にどんなことでも構いませんので、お気軽にお送りください。
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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
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