自費出版の詐欺・カモ対策
【トラブル回避法】
② 契約前のチェックリスト

自費出版の契約前~契約で起きやすいトラブルとは?
「自費出版って詐欺が多いの?」
「トラブルに巻き込まれないか心配」
「カモられないか不安です」
といった方々のために、自費出版で想定されるトラブルを4つの段階に分けて解説するページです。
今回は2段階目の「契約前~契約時」で起こるかもしれないトラブルを回避する方法についてまとめました。
先にお伝えしておきますが、現在の自費出版業界において、明らかに詐欺を働いている会社はまず存在しません。
しかし、詐欺やトラブル、カモにされるなどを防ぐために、あるかもしれないトラブルとそれを避ける方法を知っておくのはとても大切なことです。
この記事は、自費出版のトラブル回避法をプロセス順に解説する4部構成の「第2部」です。
まだ読んでいない方は「① 悪質業者の見分け方」からお読みください。
今回解説するのは、契約前~契約段階にかけてのシチュエーション。
契約書を結ぶ前に、おかしな点がないかどうかをチェックするのは非常に重要です。わからない点や、納得できない点があれば、しっかりと聞いておきましょう。
なんとなくで済ませてしまうと、後々になって予期せぬ事態を招いてしまうかもしれません。契約は、必ず納得してからおこなうようにしてください。
それでは「契約前~契約時」で想定されるトラブルや詐欺まがいの行為と、その回避法を見ていきましょう。

クマヤマ(編集者・作家)
キャリア20年超のベテラン編集者。作家としても小説を6冊刊行。
▶ クマヤマの詳しいプロフィール
自費出版のトラブル対処法 契約前~契約編
注意度 危険
見積もりが高すぎる

見積もりをもらったのですが、驚くほど高額でした
自費出版の費用は、編集・デザイン・印刷などで幅がありますが、想像以上に高額な見積もりを出されて驚いた、というケースも起こりえます。
「これくらいが普通です」「特別仕様だから仕方ない」と言われて、納得していなくても契約してしまうかもしれません。
複数の会社から見積もりを取って比較する、いわゆる相見積もりをすることで、不要な高額契約を回避できます。
注意度 危険
クーリング・オフできない

クーリング・オフできると聞いて契約したのに、後日できないと言われた
電話勧誘による販売の場合は、契約書を受け取った日から8日間は契約の解除(クーリング・オフ)ができます。
にもかかわらずクーリング・オフを受け付けない場合は、ただちに公的機関に相談しましょう。
また、「ながさき消費生活館」に寄せられたこちらのケースのように、8日を過ぎた場合であっても契約の取消が可能な場合もあります。
困ったときは泣き寝入りせず、まずは公的機関に聞くのが大切です。
注意度 危険
事前の話と契約書が違う

契約書に聞いていた話と違うことが書かれていて…
相談時に「全国の大型書店に必ず平積みにされます」「営業スタッフが販促します」そう説明されたのに、契約書にはそんなことは一切書かれていなかった。
こういった言った言わないのトラブルにならないよう、出版社とのやり取りはできる限り文字として残しておきましょう。
電話での会話で重要だと思った事柄は、メールで確認しておくことで文書として残すことができます。
注意度 警告
単価が下がるからと大量に印刷

多く印刷した方が単価が下がると言われ、予定の3倍も印刷してしまった
確かに一度に印刷する量が多いほど1部あたりの単価は下がりますが、別のコストがかかってきます。それが出版社に在庫を預ける保管料です。
1部につき年間で約50〜150円の保管料がかかり、300部預けると年間で1万5000円〜4万5000円ほど。
余計な出費を防ぐためにも、適切な部数だけ印刷するようにしましょう。
注意度 警告
原稿が不適切と出版を断られた

自費出版なのに「内容が不適切」として断られた
自費出版だからといってどんな内容でも出版できるわけではありません。多くの出版社は、公序良俗に反するもの・差別的・誹謗中傷的なもの・特定の団体や宗教を攻撃するもの・作品レベルが極端に低いものなどを出版しません。
過激な表現や誤解を招く記述がある場合は、あらかじめ出版社の人に原稿を読んでもらいましょう。構想段階でも相談しておけば、「出版できない」と後から言われるリスクを減らせます。
注意度 注意
見積もりの金額が上がった

見積もりを出してもらって3カ月経ったら、高い金額を言われた
多くの場合、見積もりには有効期限があります。その期限内にもかかわらず金額が変わっていたら、それは不当な値上げです。
ただし、期限を過ぎた場合はその限りではありません。紙や資材の高騰で見積もりが上がるケースもあります。
見積もりを出してもらったら、まず有効期限を確認しておきましょう。
注意度 注意
部数が半分なら印刷代も半分では?

印刷部数を半分にしたのに印刷代が半額にならないのはおかしい
「200部印刷する予定だったのを100部に減らしたのに、印刷代が半額にならない」というのはよくある誤解です。印刷代は部数が半分=半額という単純なものではありません。
印刷には人件費や製版コストなどの固定費があるため、部数を減らしても単価はむしろ割高になります。
後でトラブルにならないように、300部・200部・100部など異なる部数で見積もりを出してもらうのが賢明です。
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