本の奥付とは?書き方やルールを解説 | おしゃれなデザインも紹介

本の奥付とは?書き方やルールを解説 | おしゃれなデザインも紹介

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小説や学術書、趣味のムックなどなど。ほとんどの本には「奥付」が入っています。

奥付は「おくづけ」と読み、その本の制作に関わった人や組織を明記したものです。ほとんどの場合、本の一番最後に掲載されています。

奥付は本によって書かれている内容が若干異なりますが、何を書くべきかというルールは大体決まっています。

この記事では「奥付とは何か?」という意味についてや、奥付の書き方のルールなどを詳しく解説していきます。

あなたが本を出すときに役立つ情報ですので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!

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本の奥付とは? どこに入れるの?

奥付は書物の一番最後にある、その本の制作に関わった人や組織を明記したもの。また、発行年月日や何刷りかといった情報も、奥付に書かれるのが一般的です。

奥付の目的は、その書物を発行した責任を明らかにすることです。映画でいうところのスタッフロールみたいなものだと考えると、わかりやすいと思います。

本作りの責任の所在を明らかにする「奥付」は、制作者にとっては本の歴史に自分たちの名前を刻む誇らしいものでもあるのです。

奥付の歴史

奥付の歴史は古く、今から300年以上も前の1722年にさかのぼります。わいせつな図書を取り締まる目的で、本の制作に関わった者の名前を書かせたのが始まりとされています。

実は奥付の制度を決めたのは、南町奉行の大岡越前守だとか。300年以上も続く制度を作り上げるなんて、さすがはテレビドラマでおなじみの名奉行ですね。

現在、奥付に法的な規制は無く、あくまで慣例として残っているものです。つまり本に奥付を掲載する必要は必ずしもありませんが、責任を明確にするという意味ではやはりあった方が良いと思います。

JR有楽町駅の中央口前広場には、大岡越前守が日々裁きを下していた南町奉行所跡地の石碑があります。ふだん何気なく通っているこの場所が、実は「奥付の聖地」と呼べるのかもしれません。

奥付 南町奉行所

奥付の書き方とルール

奥付に明記する項目は、だいたい以下のとおりです。

【奥付に明記する項目】
  • 本のタイトル
  • 発行年月日(重版の情報も)
  • 著者
  • 編集者
  • デザイナー(装丁者)
  • 発行者
  • 発行所(出版社)
  • 印刷会社
  • 著者のクレジット表記
  • ISBNコード

この他に、イラストレーター、カメラマン、サポートスタッフ、協力者などがいる場合には、その人や組織の名称を明記します。

「乱丁・落丁本はお取り替えいたします」「本書をコピーすることは法律で禁じられています」といった文言が入るケースも多いです。

文庫本や新書などは出版社ごとにデザインのフォーマットが決まっています。

僕は筑摩書房の「ちくま文庫」の奥付のデザインがお気に入りです。中央上部に真顔の太陽マークがポツンとあるのが、とてもかわいいんですよ。

ちなみに奥付は「奥書(おくがき)」と呼ばれることもあります。意味は同じですが、出版の世界では奥付とするのが一般的です。

奥付のデザインは大手出版社の真似や配布テンプレート使用でもOK

あなたが自費出版をする場合、奥付の書き方を悩む必要はありません。出版社が適切なものを作成してくれるからです。

奥付に協力者やスペシャルサンクスを掲載したり、自分のプロフィールを入れたりしたい場合はそのことを伝えましょう。うまくデザインを作ってくれます。

同人誌を作るときなどは、自分で奥付をデザインしなければなりません。

そういうときは、大手出版社の奥付の配置や内容をマネすれば間違いありません。

また「奥付 テンプレート」で検索すると、空欄に記入するだけで使える奥付のテンプレートファイルを無料で公開しているサイトがいくつも見つかります。気に入ったものがあれば、その中から選んで使ってみると簡単に作成できます。

▼ 落丁や乱丁も知っておくと良いでしょう

テンプレートにも使える! 色々な奥付のデザイン

それでは実際に出版されている本の奥付を見ていきましょう。

奥付と一言で言っても、シンプルなデザイン、おしゃれなデザイン、個性的なデザインがあるのがおわかりいただけると思います。

登場する書籍、ムック、雑誌は、当サイト「出版しよう」の運営元である株式会社 開発社が制作、発行したものです。

どれも1ページの中に、奥付として必要な情報を網羅したデザインばかりですので、テンプレートのように見本・参考にしてみてください。

著者プロフィール付きの奥付

桃のふわり鉄道旅の奥付

「桃のふわり鉄道旅」(※完売)
著・伊藤桃 発行・開発社

「超簡単30秒! 美やせストレッチ&エクササイズ」の奥付

「超簡単30秒! 美やせストレッチ&エクササイズ」
著・阿部智昭 発行・開発社

上は鉄道アイドル伊藤桃さんの著作「桃のふわり鉄道旅」(2016年 ※完売)。下は阿部智昭さんの「超簡単30秒! 美やせストレッチ&エクササイズ」(2021年)。

上段は著者やモデル、監修者のプロフィールを掲載し、下段には制作関係者のクレジットを載せるタイプの奥付。

メリットは、本を読んで著者に興味を持った読者にプロフィールや経歴を知ってもらえること。著者はSNSやおこなっているサービスを掲載することで、今後の広がりが期待できることです。

「超簡単30秒! 美やせストレッチ&エクササイズ」のほうは、著者とモデルの名前をブルーにすることによって、少し明るい雰囲気になっています。

著者プロフィール&写真付きの奥付

「腰痛・肩こり・ひざ痛にサヨナラ! 30秒ストレッチ」の奥付

「腰痛・肩こり・ひざ痛にサヨナラ! 30秒ストレッチ」
著・迫田和也 発行・開発社

2020年に刊行された迫田和也さんの著作「腰痛・肩こり・ひざ痛にサヨナラ! 30秒ストレッチ」の奥付は、著者プロフィールに迫田さんご本人の写真を添えたタイプ。

著者の顔が見えることで安心する読者は多くいます。
著者の自己アピールにもつながりますので、書き手と読み手双方にメリットがあると言えるでしょう。

1点、気をつけたいことがあります。それは、ちゃんとした写真を使用するということ。
丁寧にメイクをし、照明を当てて、プロのカメラマンに撮影してもらうと、写真の仕上がりが格段に良くなります。

必ずプロに頼む必要はありませんが、ピントがボケていたり、頭がボサボサだったり、目を閉じていたりというような写真を掲載すると、かえって読者の信頼を損ねることになります。

できるだけよく撮れていて、なるべく本の内容に沿った雰囲気の写真を選ぶとよいでしょう。

楽しくておしゃれなデザインの奥付

saunassa5号の奥付

「Saunassa Vol.5」
制作・開発社 発行・メディアソフト

日本有数のサウナ雑誌「saunassa(サウナッサ) Vol.5」(2025年)の奥付がこちらです。

ほぼA4サイズの雑誌なので、制作陣のクレジット以外にも色々な要素を掲載したにぎやかでおしゃれなデザインの奥付になっています。

イラストを入れたり、QRコードを入れたり、文字をドドンと大きく使ったりと、自由な発想の奥付。デザインや要素次第では、最後の最後に読者を楽しい気分にさせることも可能です。

縦書きデザインの奥付

「感情の配線」の奥付

「森雪之丞自選詩集 感情の配線」
著・森雪之丞 発行・開発社

昭和、平成、令和の3つの時代でヒットを飛ばしてきた作詞家・作曲家の森雪之丞さんの詩集「森雪之丞自選詩集 感情の配線」(2024年)です。

この本は横に長い判型となっているのをうまく活用した、縦書きデザインの奥付となっています。本書は詩集であり、森さんがこれまで心と魂を込めて大切に扱ってきた「日本語」の美しい表現を味わうアーティスティックな内容でもあります。

だからこそ横書きではなく、日本語らしい縦書きの奥付とする。最後の1ページとなるこの奥付をもって、本書は完成したと言えるのではないでしょうか。

奥付の3つの注意事項

奥付の作成時には注意事項が3つあります。

あなたが奥付を作成する際には、この3つに注意すればしっかりとした奥付ができますので、参考にしてみてくださいね!

1.誤字脱字は複数回チェックする

奥付は誤字脱字がないか入念に確認しましょう。

名前や組織名を間違うのはとても失礼なことですし、とても目立つ場所なのでミスが際立ってしまいます。また、本の一番最後で誤字脱字があったら、「せっかく手間と時間をかけて作ったのに……」とがっかりしてしまうでしょう。

もちろん、本の中身もしっかりチェックしますが、特に奥付部分は誤字脱字、数字の間違いなどがないよう何度も確認してください。

特に電話番号の記入ミスには要注意。間違い電話などの深刻なクレームにつながってしまう恐れがあります。

知り合いの雑誌編集部で電話番号がひとケタ間違っていたことがあり、まったく無関係の人に間違い電話が殺到したそうです。

その人は当然、激怒。「間違い電話1本につき1000円を迷惑料として出版社に請求する」という通告を受けるトラブルに発展したとか。

こういった事態を防ぐためにも、電話番号は何人かで複数回チェックしましょう。

実際に電話をかけてみてちゃんとつながるかを確認して、万が一にも間違いが起きないようにしてください。

2.情報を入れすぎて、読みづらくならないように

奥付は「あれも入れたい、これも入れたい」と情報を詰め込みすぎるのはNGです。

奥付は1ページ内に収めるのが基本。情報が多すぎると、文字のサイズを小さくするか、字間や行間を狭くするかしかないので、いずれにしても読みにくくなってしまいます。

どうしても入れたい項目が多い場合には、奥付とは別のページにスペースを設けて、そこに入れると良いでしょう。

3.個人情報は入れないようにする

奥付には個人情報を絶対に入れないでください。

会社や仕事で使う電話番号は良いとしても、プライベートの電話番号やメールアドレスを掲載するのは絶対にいけません。詐欺や悪徳セールスに狙われてしまう危険性があるからです。

「書店やAmazonで流通しない私家版なら問題ないのでは?」

そう思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

誰かがメルカリなどでその本を売ってしまった場合、あなたの個人情報が見知らぬ人に渡ってしまう危険性があるのです。

奥付には載せていい情報だけを載せる。これを徹底しましょう。

まとめ


奥付は本の制作に関わった人を紹介する“エンドロール”みたいなもの


法的に掲載の必要はないが、本の最後に入れるのが一般的


奥付に最低限記入する項目は
「タイトル」
「発行年月日」
「著者」
「編集者」
「デザイナー(装丁者)」
「発行者(出版社の代表や重役)」
「発行所(出版社)」
「印刷会社」
「著者のクレジット表記」
「ISBNコード」


書き方に迷ったら、大手出版社の奥付をマネすれば問題なし


情報を詰め込みすぎると読みづらくなるので注意
また、電話番号は複数人で複数回チェックする!


奥付には個人情報を掲載しない。
流通しない私家版であっても絶対NG!

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